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テントサウナという選択|ブームの次に来るもの
サウナ好きの間で「テントサウナ」という言葉が使われはじめた頃、それは少し物好きな遊びだと思われていた。断熱もそこそこの布の中で、薪ストーブを焚いて汗をかく。固定式の立派なサウナ室があるのに、なぜわざわざテントなのか。
答えは、外に出た瞬間にある。テントサウナは建物に縛られないから、水辺のすぐそばに張れる。火照った身体でジッパーを開けると、目の前が海であり、川であり、プールである。水風呂への数歩が、そのまま自然の中への数歩になる。この「熱と自然の距離の近さ」こそが、テントサウナが固定式に勝てる唯一にして決定的な点だ。
もうひとつの魅力は、火を自分で扱えること。薪をくべる量でテント内の温度が変わり、ストーンに水をかければ蒸気が来る。サウナが「入るもの」から「育てるもの」になる感覚は、焚き火に似ている。ブームという言葉が過去形になったいまも、貸切の宿にテントサウナが増え続けているのは、この楽しさが一過性ではなかった証拠だと思う。
ドラム缶水風呂という豪快: R HOUSE(アールハウス)鎌倉

鎌倉・腰越、江ノ島にほど近い1棟貸しの貸別荘。スタイリッシュなモダン空間のテラスに、テントサウナとドラム缶水風呂、ジャグジーを備える。テントで汗をかき、ドラム缶に沈み、湘南の風で外気浴。都心から1時間圏内でこの組み合わせができる場所は貴重だ。愛犬と一緒に泊まれるのもいい。
若狭湾を水風呂の背景に: WALS VILLA 800(ワルスヴィラ)若狭

若狭小浜の海辺に建つプライベートヴィラ。オーシャンビューのプライベートプールとテントサウナを備え、最大24時間の滞在で若狭湾を満喫できる。テントの熱→プールの水→海風の外気浴という三段構えを、時間を気にせず好きなだけ繰り返せるのは、長時間ステイの貸切ならではだ。
南の島の熱と、温水インフィニティ: ISHIGAKI HILLS(イシガキヒルズ)

石垣島の丘に建つ全2棟の完全プライベートヴィラ。温水インフィニティプールとテントサウナ、オーシャンビューを備える。南の島でサウナ、と意外に思うかもしれないが、夕方のスコールが過ぎた後の風は驚くほど心地いい。プールの水面と海の水平線がつながる景色を、火照った目で眺める時間は格別だ。
「育てる熱」を貸し切る
テントサウナの熱は、ボタンひとつで出てくる熱ではない。薪を選び、火を育て、蒸気を呼ぶ。手間の分だけ、ととのいは深くなる。次のサウナ旅は、完成された熱ではなく、自分で育てる熱を選んでみてはどうだろう。