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花火は、庭でやる|貸切の夜と手持ち花火
夏の夜空に開く大輪は、何度見ても心が浮き立つ。けれど花火大会の記憶には、たいてい別のものも写り込んでいる。駅からの人の波、レジャーシートの場所取り、肩車をせがむ子ども、帰りの渋滞。花火そのものは数十分でも、その前後に数時間の「行列」が付いてくる。
だから提案したいのが、もうひとつの花火だ。貸切の宿の庭で、家族や仲間だけでやる手持ち花火。打ち上げの迫力はないかわりに、火花との距離が近い。子どもの顔が火花に照らされるのが見える。線香花火の最後の一滴を、全員で見届けられる。大会の花火が「見上げるもの」なら、庭の花火は「囲むもの」だと思う。
ただし、どこの宿でも花火ができるわけではない。多くの宿は防火や近隣への配慮から花火を禁止している。だからこそ「花火OK」を明記している宿には価値がある。場所の指定や水バケツの用意など、宿ごとのルールに従うのはもちろんのこと。以下の3軒は、公式情報で花火ができることを確認した宿だ。
専用エリアで、火を囲む夜: MAUNA Village(マウナビレッジ)いわき

福島・いわきのグランピングヴィレッジ。各棟に専用のたき火スペースがあり、専用エリアでは花火も楽しめる。焚き火と手持ち花火、ふたつの火を一晩で楽しめる構成だ。火遊びの締めくくりは、焚き火の残り火でマシュマロを。そんな夜の組み立てができる。
ウッドデッキと雄大な景色: Woodland Bothy(ウッドランド ボシー)あきる野

東京・あきる野の丘に建つグランピング。ウッドデッキでの食事や専用スペースでの焚き火、手持ち花火など、雄大な景色を眺めながら過ごせる。都心から1時間圏内で「庭の花火」が叶う貴重な立地だ。夜が更けたら、デッキから秋川渓谷の闇の深さを味わってほしい。
海と花火と、朝のヨガ: EIGHT POINT(エイトポイント)南城

沖縄本島南部・南城のグランピング。39㎡の冷暖房完備テントで、海を望むBBQやテントサウナ、手持ち花火、サンライズヨガまで楽しめる。海風の中の手持ち花火は本土とはまた違う趣がある。翌朝は朝日のヨガで締める、沖縄らしい夜と朝のセットだ。
花火の「あと」まで、自分たちのもの
大会の花火は、終わった瞬間に帰路の混雑が始まる。庭の花火は、終わったあとも夜が続く。火の始末をして、縁台に座って、まだ火薬の匂いが残る空気の中で麦茶を飲む。この「あとの時間」こそ、貸切で花火をやるいちばんの贅沢かもしれない。